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臍帯とカフェイン

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オノマトペ研究所

【配役】

博士

助手

性別不問

所長:遅いじゃないか、助手くん
助手:すいません、博士、思いのほか物が売ってなくて……。
所長:ふむ、時期的に入手が難しかったか。
助手:はい……あ、でもなんとか最大の伝手を使って入手することに成功しました!
所長:でかしたぞ!助手くん!これでようやく我が研究所の成果が世に発表できる。
助手:はい!さっそく取り掛かりましょう!
所長:うむ、では本日のテーマである「まだ青いバナナを噛んだ時の効果音」を決める会議を始める。
助手:はい!!所長!!
所長:どうしたのかね?
助手:まず通常のバナナの効果音を決めるべきかと思いますが!
所長:ばかもの!!!
助手:えっ!?
所長:通常のバナナの効果音は大昔から「もにもに」に決まっておる!
助手:も、「もにもに」ですか!?
所長:そうだ、ほら、本物の通常のバナナを食べていると思って効果音を言ってみろ。
助手:は、はい。では、いきます。「もにもに」
所長:どうだね?
助手:ほ、本当だ……!「もにもに」で間違いないです!所長!
所長:その通り。ちなみに熟れすぎて黒くなっているバナナは……
助手:「ねちょもにゅ」
所長:!?
助手:ふふ、僕だってこの研究をして長いんです、それくらいわかりますよ。
所長:……ふっ。この研究所の未来は明るいな。
助手:所長……。
所長:さあ、では本題に入ろう。今回の効果音「青いバナナ」は通常のバナナと比べて何が違うかね。
助手:それはもちろん、硬さですね。
所長:となると、硬めであることを表す表現が必要になる。
所長:「めりめり」これなんてどうだろう。
助手:「めりめり」……たしかに、あの青いバナナの硬さはめりめりとした硬さも感じますが
助手:少し硬すぎるような気もします。
所長:ふむでは、「がぶりがぶり」ではどうじゃ?
助手:試してみます。「がぶりがぶり」……うーん、少し果汁感が強すぎる気がしますね。
所長:くそう!!!ここまでか、我が研究所はここまでなのか!!!
助手:所長……
所長:30年、30年だぞ、この研究にすべてを費やしてきた。すべての物に効果音・オノマトペを。
所長:んもー!!どうしようもないのか!!!打つ手はないのか!!
助手:……所長、今なんと?
所長:……え?だから、打つ手はないのか!と。
助手:ち、ちがいますよ、その前です。
所長:その前、だと、えーっと、「んもー」?
助手:それ!!!それですよ!!!「んも」!!!
所長:なん、だと?
助手:青いバナナ、いわゆる生バナナの硬さを表現する最上級の効果音!
助手:硬すぎず、柔らかすぎず、そしてなおかつ「果汁感」の少ないもってりとした音!!
助手:歯が果肉に差し込まれたときのあの音は!!「んも」!!
助手:これですよ!!!!
所長:おお……おお!!!!助手よ!よくやった!素晴らしい!その通りだ!
所長:「んも」「んも」本当だ、あの硬い果肉に歯がつきささっておる!
助手:そうですよね!!!!やりましたね!所長!!!!
所長:素晴らしいぞ、助手くん。
助手:あとは……そうですね、歯が果肉を斬ったあと
助手:ねっとりとした柔らかさが表現できたら……
所長:「にゅち」
助手:……え?
所長:「にゅち」以外ありえん。
助手:「んも」と「にゅち」……こ、これですよ、所長!!できました!!
助手:生バナナの効果音は!オノマトペは!
助手:「んもにゅち」ですよ!!
所長:「んもにゅち」
助手:「んもにゅち」
所長:「んもにゅち」
助手:「んもにゅち」
所長:素晴らしい!!!決まりだな!!
助手:はい!幸先がいいですね!では次の効果音ですが……
所長:「ナタデココを歯で嚙み潰した時の音」だな。
助手:そんなもの「きゅちー」じゃないですか。
所長:ああ、「きゅちー」だな。
助手:「きゅちー」
所長:「きゅちー」
助手:「きゅちー」
所長:「きゅちー」
0:世の中にあるすべての物に効果音をつける。
0:「オノマトペ研究所」
0:すべての物の効果音を決める会議は永遠に続いた。
所長:では、次の効果音だが……

※この台本はこのあと、演者さん2人で新しいオノマトペを作成していく台本となります。
ぜひフリーにアドリブで、新しいオノマトペを作成してください。

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