沖田メンタるクリニック⑦（沖田ちゃん編）（0：2：0）

【配役】

沖田ちゃん：女性

ブリ：女性

※トランスジェンダー回となるため、女性のみの配役としてください。

ブリ：・・・んーっと。

沖田ちゃん：ぐす・・・ぐすん・・・。

ブリ：・・・沖田・・・せんせ？ですのよね・・・？

沖田ちゃん：そうですよぉ！！！ブリさぁん！！

沖田ちゃん：僕ですよ！！！僕！！！！沖田ですよぉ！！！！！

ブリ：・・・どうして、女の子になっちゃったんですの？？？

沖田ちゃん：僕が聞きたいですよぉ！！！！！

沖田ちゃん：この間、ヘラさんに、ゼウスさんとイチャコラしたお仕置き♡ってなんかされて！！

沖田ちゃん：その日一日はなんか頭がぐわんぐわんしたのと！！！

沖田ちゃん：主につま先から下半身にかけてなんかびりびりとした痛みを感じてたんですよ！！

ブリ：ふむふむ。それで？

沖田ちゃん：一日寝ていればなんとかなるかな？とベッドで横になってたんですけど・・・。

沖田ちゃん：朝起きたら！！！なんか！！！！ついてるものがついてなくて！！！

沖田ちゃん：ついてないものがついてたんですよ！！！！！！

ブリ：センシティブに引っかからないギリギリのラインでの表現ですわね・・・。

沖田ちゃん：ブリさぁぁぁん・・・なんなのこれぇ・・・！

沖田ちゃん：どういたらいいのこれぇ・・・・。

ブリ：んー・・・今流行りの女体化、というやつですわね。

ブリ：ヘラ様の呪いってこういうことだったんですのね・・・。

沖田ちゃん：えーん・・・ずっと足の先とかいたかったから痛風にする呪いなのかと

沖田ちゃん：思ってて・・・朝起きたら痛くなくなってる！！ってぬか喜びだったよう・・・。

ブリ：のんきといいますか、なんと言いますか・・・。

沖田ちゃん：このままじゃ診察なんかできないよう！！どうしよう！！！

ブリ：なんでですか？

沖田ちゃん：え？

ブリ：やればいいじゃないですの、そのままで。

沖田ちゃん：このままで！？

ブリ：ええ。そのままで。

沖田ちゃん：だめだよ！！さすがにまずいよ！！！

ブリ：どうしてです？

沖田ちゃん：こんな状態でゼウスさんとか来たらどうする！？

沖田ちゃん：どう考えても見境なしなあのゴッドオブゴッドにこの姿見られたら！！

沖田ちゃん：「おきたぁん！ずっきゅんケラウノスじゃよぉ」って！！

沖田ちゃん：追いかけられるか！！！もしくは！！！動物の姿で襲われて！！！

沖田ちゃん：薄い本みたいに！！！まさしく薄い本みたいにわっちゃわちゃにされちゃいますよ！！！

ブリ：その可愛らしいかんじで、薄い本とか言わないでくれます？

沖田ちゃん：だって！！！だってぇ！！！！！

ブリ：はー・・・わかりました。ゼウスさんは本日出入り禁止としましょう。ね。

ブリ：それなら安心でございましょう？

沖田ちゃん：・・・ま、まぁそれなら安心だけど・・・。

ブリ：幸い本日は予約などございませんから、来る患者さんのお話を聞くだけで

ブリ：なんとかなりそうじゃありませんか。

沖田ちゃん：・・・まって、やっぱだめ！！！！

ブリ：もう！今度はなんですのよ！！

沖田ちゃん：メンタルの悩みの多くは！！！！！シモの事が含まれることが多いんですよ！！

ブリ：し、しも・・・。

沖田ちゃん：そうですよ！！！！ブリさん、いや！ブリュンヒルデさん！！

沖田ちゃん：あなた以外の神々の来院の割合わかっておりますか！？

沖田ちゃん：現時点でガネーシャさん、ゼウスさん、メジェドさん・・・は・・・なんなのか

沖田ちゃん：わからない、けど・・・。

沖田ちゃん：ほとんどが男性なんですよ！！！台本外のところでも男性のほうが多いんですよ！！

ブリ：台本とか言わないでくださいまし。

沖田ちゃん：だから！！！だから！！！僕がこのままこんなに可愛い女の子の姿だったら！

沖田ちゃん：僕に悩みを相談しにきた神々の皆様が！！！

沖田ちゃん：安心してカウンセリングを受けられません！！！！

ブリ：そういうもんです？

沖田ちゃん：そういうもんです！！！ちょっとアダルトな本をコンビニで買うときも！！

沖田ちゃん：僕は男性アルバイトさんがレジ打ちをしてる時を見計らって

沖田ちゃん：レジに並ぶんですよ！！！！！

ブリ：女性のアルバイトさんだったらどうするんです？

沖田ちゃん：なんかほかの漫画とかも買って、あくまでついでですよー感を出します！！！

ブリ：女々しい！！！！！！

沖田ちゃん：だってなんかいやじゃん！！！！

ブリ：そこは男らしく、私は！これを！買います！どん！って出したらいいじゃありませんか！

沖田ちゃん：やだよ！！！！

ブリ：誰も気にしませんわよ！！！！！

沖田ちゃん：僕がいやなんだーーーーーー！！！！！！

ブリ：じゃあどうするんですのよ！！！！

沖田ちゃん：やだやだやだやだ！！！今日はもうお休みする！！！！

沖田ちゃん：絶対やーだー！！！！！こんな姿でお仕事できなーーーい！！！

ブリ：ものすごくむかつく感じなのに、可愛らしいお声でそれが相殺されてるのが更にむかつきますわ。

沖田ちゃん：やだよー・・・僕もう一生このままなのかなぁ・・・どうしたらいいのかなぁ・・・。

ブリ：ふう、困りましたわね。

沖田ちゃん：身も心も女の子になっちゃう・・・はあ・・・これがメス堕ちか・・・。

ブリ：絶対違いますから！！！せっかくセンシティブ回避表現してたのに何言ってるんですの！

ブリ：プラマイゼロになってしまったじゃありませんの！！！

沖田ちゃん：センシティブを恐れない！！それが沖田メンタルクリニックなんですよ！！ブリさん！！

ブリ：そこを恐れないのにどうしてコンビニでビビり倒すんですか！！

ブリ：沖田せんせ！あなたという人は！！！

沖田ちゃん：それとこれとは話が別なんだい！！！！

ブリ：・・・一旦落ち着きましょうか、せんせ。

沖田ちゃん：・・・そうですね。すみません。ちょっと興奮してしまいました。

ブリ：まぁ、その状況のままにできない、というのは事実なので

ブリ：その状況を打破する方法を考えてみましょう。

沖田ちゃん：はい・・・。

ブリ：まずひとつとしては、呪いの元凶であるヘラ様にお願いすることですが・・・。

沖田ちゃん：すでにさっき電話しました・・・。

ブリ：あら行動がはやい。ヘラ様はなんと？

沖田ちゃん：いい気味、だそうです。

ブリ：おお・・・。

沖田ちゃん：なので、頼れません・・・。

ブリ：・・・ゼウスさんは・・・？あの方ならなんでも出来ちゃうんじゃありませんの？

沖田ちゃん：だから！！ゼウスさん呼んだら沖田の沖田がケラウノスされちゃうでしょうが！！！

ブリ：そうでしたわね・・・。

沖田ちゃん：ふぇーん・・・どうしよう・・・。

ブリ：こういう時こそ、あの、あれじゃございません？

沖田ちゃん：・・・あの、あれ・・・とは？

ブリ：せんせのお好きなあれですよ。

沖田ちゃん：・・・ああ！！！週刊！！僕と私の神話シリーズ！！！

ブリ：それですわ！！！今まで幾度となく、助けられたのか助けられてないのか

ブリ：ちょっと有難みはよくわかりませんが、少なからずヒントはあるのでは！！

沖田ちゃん：ええ、ええ、そうですね・・・！まずは相手を知ることから。

沖田ちゃん：恋も、カウンセリングも、呪いも、まずは相手を知ることからですよね！！

沖田ちゃん：てっててーん！僕と！！私の！！！ギリシャ神話ぁぁぁ！！！！

ブリ：さあ！ヘラ様のページを見てみましょう！！！

沖田ちゃん：おっけ！まかせてブリさん！

沖田ちゃん：ふむふむ、なになに。

沖田ちゃん：お、おお・・・おおーーー！ありました！ブリさん！なんかそれっぽいの！

ブリ：やった！さすがです沖田せんせ！

沖田ちゃん：いやはや！僕は探し出しただけです！すごいのはこいつですよ！

沖田ちゃん：さあ、読んでみますね！

沖田ちゃん：「交尾中の２匹の蛇を打ち、盲目の預言者テイレシアスはヘラの怒りを買い、女体化させられました。」

沖田ちゃん：これ！これ近くないですか！？

ブリ：おお！！！今の状況になかなかあってるじゃないですか！！！

ブリ：それで！！そのテイレシアスさんは一体どうやって呪いを克服したんですか！！？

沖田ちゃん：お待ちくださいね！！えーっと・・・・

ブリ：わくわく。

沖田ちゃん：・・・「９年間、女性として過ごし・・・再び交尾中の蛇を打つと、男性に戻った。」

ブリ：・・・９年間・・・。

沖田ちゃん：・・・９年・・・。

ブリ：・・・さすがにそれって、ヘラ様の横暴が過ぎません？

ブリ：ゴッドオブゴッドゼウスは、その時なにしてたんですの。

沖田ちゃん：その時はどうしてたのか？の記述はないんですが・・・。

ブリ：ですが？？？

沖田ちゃん：・・・男と女、どっちのほうが「感度がいいのか」を聞きに行ったそうです・・・。

ブリ：まじで碌なことしねえなあのじじい！！！！！！！！！！！

沖田ちゃん：９年は長いよブリさん・・・。

ブリ：・・・ほんっとギリシャ神話のやつらは・・・。

ブリ：・・・わかりました。せんせ。

沖田ちゃん：・・・はい？

ブリ：・・・その蛇は、普通の蛇なんですわよね？

沖田ちゃん：・・・ええ、普通の蛇であると、書いてありますね。

ブリ：・・・しばし、お待ちを。

ブリ：ぴぽぱぽ・・・もしもし。オーディン様？

ブリ：はい、わたくし、ブリュンヒルデですわ。

ブリ：ええ、お久しぶりですわ。

ブリ：今日は一つ、お願いがございまして。

沖田ちゃん：え、なに？ブリさん、オーディンさんに電話してるの？

ブリ：せんせ。お静かに。

ブリ：・・・はい、ええ、ヨルムンガルドは今どこに？？ええ、そうですわ。

沖田ちゃん：・・・ヨルムンガルド・・・？

演出：（少しの間をあけ）

ブリ：皆様、お久しぶりです。ブリだけに、お久しぶりです。

ブリ：・・・今のは忘れてください。

ブリ：わたくし、沖田メンタルクリニック、助手のブリですわ。

ブリ：普通の蛇で９年待たなければならないなら、神の蛇ヨルムンガルドを打てば

ブリ：なんとかなるのではないか、と。

ブリ：北欧神話全勢力を総動員し、沖田せんせにはヨルムンガルドの討伐に

ブリ：行っていただきましたわ。

ブリ：これでヨルムンガルドを打つことができれば、きっと沖田せんせの呪いも・・・。

ブリ：ん？あら、外線ですわね。

ブリ：はい、こちら沖田メンタルクリニック、助手のブリが承ります。

ブリ：あら！沖田せんせ！どうですか？戻れました？

ブリ：声の感じから察するにちゃんと男に戻れたみたいですわね。

ブリ：・・・は？？？今？？？ヨルムンガルドのおなかのなか！！！？？？

ブリ：どういうことなんですのよ！！！！！

ブリ：・・・わかりました、すぐ行きますわ・・・。

ブリ：ここは沖田メンタルクリニック・・・神様ですら２４時間いつでも、受け入れますものね・・・。