沖田メンタるクリニック⑧（オーディン編）（3：1：0）

【配役】

ブリ：女性

オーディン：男性

ゼウス：男性

沖田：男性

※演じる方の性別は不問といたします。

ブリ：（ナレーション）

ブリ：ぴんぽんぱんぽん♪

ブリ：業務連絡です。この物語をお聞きになられております、皆々様方。

ブリ：一度、何卒、何卒、「びーじーえむ」

ブリ：「びーじーえむ」をお切りくださいまし。

ブリ：再度アナウンスがございますまで、何卒、何卒

ブリ：「びーじーえむ」をお切りくださいまし。

ブリ：業務連絡でございました。

ブリ：ぴんぽんぱんぽん♪

演出：（少しの間をあけ）

オーディン：このオリュンポス風情が！！！我が槍、グングニルの錆（さび）としてくれる！！！

ゼウス：はん！！！たかだかハーフエルフの成り上がり風情が！！！

ゼウス：純神（じゅんしん）、神の中の神、ゴッドオブゴッド！

ゼウス：ゼウスに楯突こう（たてつこう）等と片腹痛いわ！！！！！

オーディン：揺れ動かし者！！！我が志向の爪！！！

オーディン：グングニルよ！！

オーディン：我に呼応し、我に反する総ての（すべての）者を貫き（つらぬき）

オーディン：穿ち（うがち）！！風穴を空けよ！！！！秘技！！！グングニール・エクリプス・オーバースロー！！！！！！！

ゼウス：小童（こわっぱ）が一丁前に何をするかと思えば！！！！かゆいかゆい！！！

ゼウス：そのグングニルとは、巨人の爪楊枝のようなものか！？

ゼウス：効かぬ！効かぬわ！！！

ゼウス：我が渾身の雷（いかづち）をその身に受けよ！！！！！

ゼウス：裁きの鉄槌（てっつい）！！

ゼウス：ケラウノス・サンダーボルト・アルティメットスパーク！！！！！

オーディン：ふんっ！！！！なんだ今のは！！

オーディン：真冬のドアノブから流れる静電気よりも微弱な電気だな！？

オーディン：貴様こそ片腹痛いわ！！！ギリシャ風情めが！！！

ゼウス：なにをぉ！！？？？！！

ゼウス：ワルキューレ等という可愛い姉ちゃんに人集めさせて夜な夜な怪しい宴（うたげ）開いとるエロジジイに、

ゼウス：ギリシャ風情等と言う資格があるのかね！？

オーディン：あー！言った！そういう事言う！！お主もうちの店で良く呑んでるだろうが！

ゼウス：呑んでますけどなにか！？

オーディン：メンバーズカード見せてみろ！！！お主ゴールドどころかプラチナカードであろう！！！

オーディン：いつもご利用ありがとうございますううう！！

ゼウス：蜜酒（みつしゅ）もワルキューレちゃんも最高すぎてなんかもう他の店いけないんじゃけどー！？！

ゼウス：このエロじじい！！悪の元締め！！！

ゼウス：どすけべプロデューサー！！

オーディン：あぁんたにエロジジイって言われたくないんだよなぁーーー！！？

オーディン：王国の姫から動物！はたまた女神から妖精まで見境なしの性癖ティタノマキアがなーーーにを言ってるんだろうのう！？！

オーディン：そのバイタリティ分けてほしいわ！！！

オーディン：もうなんか我（われ）なんてロキくんに騙されてからなーーーんもやる気でないから！！！！

オーディン：やれる事と言えばワルキューレのアイドルプロデュースくらいだもんねぇーーー！？！

ゼウス：自分好みのアイドル作ろうっていう

ゼウス：その行動力のほーがすごいけどのーーーう！？

ゼウス：てゆーかワルキューレ羨ましすぎなんじゃけど！！！！

ゼウス：ほんっとずるい！！！！ワシが性欲ティタノマキアなら

ゼウス：おぬし、性欲ラグナロクじゃろ！！！！！！

オーディン：あーーー！！言うた！！！ラグナロク言うた！！！

オーディン：我、それトラウマだから！！！

オーディン：我、それ地雷だから！！

オーディン：あーーあ！！！ほんとむり！！

オーディン：そういう事言うのほんと無理！！！

オーディン：最悪だの！！！人の古傷えぐってほんと最悪だの！！！

ゼウス：たかが信頼する家臣に一度裏切られた程度で！？！？

ゼウス：なーーーにがトラウマじゃ！！！

ゼウス：わしなんて自分の親父が兄弟全部食べちゃうとか、妻が妾（めかけ）の子を毒殺しようとするとか！！

ゼウス：兄やら弟やらにこの座を奪われそうになるやら！

ゼウス：わしの方が絶対絶対ぜったい辛い過去あるもんね！！！！！

オーディン：おぬしのは殆どおぬしが原因であろうが！！！！

ブリ：さっきから聞いてればじじい二人は何をやっとんじゃコルァ！！！！！

ブリ：（ナレーション）

ブリ：ぴんぽんぱんぽん♪

ブリ：業務連絡です。この物語をお聞きになられております、皆々様方。

ブリ：BGMを流して頂いて大丈夫でございます。

ブリ：ごゆるりと残りの話をお聞きください。

ブリ：業務連絡でございました。

ブリ：ぴんぽんぱんぽん♪

演出：（少しの間をあけ）

ブリ：で！？！エロジジイ二人！？！

ブリ：沖田せんせはどこですの！？！

オーディン：そ、それはその……。

ゼウス：あ、あの……蛇のお腹の中……です。

ブリ：あぁん！？

ブリ：なんだって！？もう一回いってみろでございますわ！？

オーディン：だ、だから・・・その・・・。

ゼウス：た、食べられちゃいました・・・。

ブリ：なんでですのよ！？

ゼウス：そ、それはその・・・のう？

オーディン：う、うぬ・・・いろいろと、なあ？

ゼウス：し、しかたないじゃろ？のう？オーディン。

オーディン：そ、そのとおり。仕方ないのである。

ブリ：５・・・４・・・

ゼウス：だーって！まさかのう？沖田先生があんなに・・・のう？

オーディン：その通りである。なんとまぁ貧弱なものか。

ブリ：３・・・２・・・

ゼウス：蛇の一匹や二匹、素手で倒せるくらいじゃないとのう！？

オーディン：その通りである！！！貧弱なのである！！！

ブリ：１・・・０・・・。

ゼウス：オーディンのやつが！！！くそ貧弱な装備を先生に持たせてましたーー！！！！！

オーディン：んな！？違うであろう！？ゼウスがきちんとヨルムンガルド抑えてないのが悪いのであろう！？

ブリ：シャラーーーーップ！！！！

ゼウス：ひっ。

オーディン：ごめんなちゃいっ。

ブリ：いいから、死に物狂いで、救出してこいや！！！！！！！

ゼウス：は、はいい！！！

オーディン：い、いくのである！！！！

演出：（間）※悪戦苦闘するようなアドリブを入れても入れなくても構いません。

沖田：・・・すん、すん。

ゼウス：ほ、ほーら、沖田先生。お、おかえりなさい、じゃよ？

オーディン：ぶ、無事で何よりである。

沖田：・・・ふぇっ・・・ぐすっ・・・。

ゼウス：（小声で）お、オーディンちゃんと先生に謝るんじゃよ！！

オーディン：（小声で）な、なんで我が！？ゼウスが謝るべきである！！

沖田：えぐっ・・・えぐぅ・・・ぐすん・・・。

ゼウス：（小声で）沖田先生泣いちゃってるじゃろが！いい大人がむせび泣いておるじゃろが！！

オーディン：（小声で）我謝ったことなんかないのである！！わかんないのである！！

ゼウス：（小声で）はぁーーー！？そんなんだからロキとかいう若造に裏切られるんじゃよ！！

オーディン：あー！！！そういうこと言う！！！そういうこと言うんだ！！？？？

オーディン：ゼウスだってあれである！！！ちゃんと素直に謝らないからいっつも奥さんに怒られているのである！！

オーディン：神は厳格なものである！！そう簡単に頭を下げないのである！！！

ゼウス：妻関係ないじゃろ！！！！妻は関係ないじゃろ！！！

ゼウス：わし妻の話されるのがいっちばんいや！！いっちばん！！！

オーディン：この万年かかあ殿下！！！！

ゼウス：あーーーー！！！！言った！！！！！！言った！！！！！！

ゼウス：いっちばん言われたくないこと言った！！！！！！！！

ゼウス：ちがうし！！！かかあ殿下じゃないし！！！

ゼウス：ただちょーーーーっと妻がメンヘラで嫉妬しいで闇が深いだけじゃもん！！！

沖田：置いてけぼりにしないでくださいよ！！！！！！

沖田：そーやって！！！僕が蛇と闘ってるときもずーっと喧嘩して！！！

沖田：僕ずっと孤独でしたよ！！！「孤独のグルメられ」になっちゃったんですから！！！！

ブリ：あら、ちょっとうまい。

沖田：ブリさん！！！

ブリ：でも、元に戻れてよかったですわね？せんせ。

ゼウス：そ、そうじゃよ！ほんっとに！戻れてよかった！

オーディン：そうである！！！！

沖田：ゼウスさんのぉぉぉぉぉぉ！！！！！奥さんのせいなんですよぉぉぉぉぉ！！！

ブリ：あ、スイッチはいった。

沖田：確かに！確かにですよ！！僕が！！！前回！！！キャバクラに行ったのは！！

沖田：悪いかもしれないですよ！！！

オーディン：キャバクラじゃないのである！！

沖田：楽しかった！！！ええ！！楽しかったですよ！！羽目を外しましたよ！！！

ゼウス：そ、そうじゃの。

沖田：でもですよ！！！でも！！！呪われるほどのことはしてないじゃないですか！！

ブリ：ま、まぁ、女体化はさすがに、ですわね。

沖田：それだけじゃないんですよ！！！！怪しい熱光線でクリニックは破壊されるわ！！

沖田：即死級の謎の目玉大量に渡されるわ！！！

沖田：謎の活舌迷宮に召喚されて、「くろすおおばあ」とかいう謎の手法で！！

沖田：活舌練習までさせられるわ！！！！！！

沖田：「夜煮るミョルニルに言い寄るミョルニル」ってなんなんですか！！！

沖田：夜煮るってなんなんですか！！何を煮たんですか！！！

沖田：豚骨ですか！？ラーメン屋なんですか！？いいえ！！！！！精神科医ですよ僕は！！！！！！！

ゼウス：お、沖田先生・・・落ち着いて・・・。

沖田：あああああああああ！！！！！！もう！！！！！！！！

オーディン：せ、先生。落ち着くのである。

沖田：神々はみんな死生観がっばがばだから！！！！！

沖田：すーーーーぐ死ねば解決！！！転生すればおっけーとかいうし！！！！！

ブリ：せ、せんせ・・・？

沖田：やだ。

ブリ：え？

沖田：もうやだ。

ゼウス：え、ちょ、先生？

沖田：やだやだやだやだやだ！！！！

オーディン：お、落ち着くのである、先生。

沖田：もう！！！！！！クリニックやめる！！！！！！！！！

ブリ：ちょ、ちょっとせんせ。それは・・・！

沖田：もうやだ！やです！僕はいやです！！！

ゼウス：そ、それはまずいじゃろ！先生！画面の左上を見てみるんじゃ！

ゼウス：「沖田メンタるクリニック」って書いてあるじゃろ！？

オーディン：そ、そうである！沖田先生が先生を辞めたら「メンタるクリニック」だけになってしまうのである！

オーディン：誰のクリニックなのかわからなくなってしまうのである！

沖田：しるかああああああああ！！！！

沖田：もうあれですよ！！！メジェドさんとかつれてきて、

沖田：「メジェドメンタるクリニック」とかにしたらいいじゃないですか！！

ブリ：絶対だめですわ！！！喋れないじゃないですの！

ブリ：毎回「んー！んー！」しか言わないのに

ブリ：オチは毎回「終焉は来たれり」どかーん！で終わりですわよ！？

ブリ：爆発オチはミコミコ動画で十分なんですのよ！！！

ゼウス：ところで今気づいたんじゃがの？

ゼウス：なんで「メンタル」の「る」だけひらがななんじゃ？

オーディン：あ、我も気になってた。

ブリ：そういえばわたくしも。

沖田：・・・。

ブリ：なんでなんですの？せんせ。

沖田：・・・。

ブリ：・・・せんせ？

沖田：なんかそっちのほうがかわいいでしょーが！！！？？？？？

ブリ：かわいい・・・！？

沖田：なんか！！！なんかかわいいでしょ！？るだけひらがなのほうが！！！

沖田：そんな深い意味なんてないよ！！！！考察とかしないでよ！！！

ゼウス：か、かわいい！かわいいぞい！！るがひらがな！かーっ！センスいい！さすが！

オーディン：よっ！！！！日本一の精神科医！！

沖田：・・・本当にそう思ってますか？

ゼウス：と、当然じゃよ！！！あー！沖田先生は最高の精神科医じゃのお！！

オーディン：本当である！！！

沖田：・・・そう、ですよね。かわいいですよね？

ゼウス：かわいい！あー！かわいい！おきたんかーわいい！かわいいぞーい！

オーディン：ほんっとかわいいのである！威圧感のない名前！最高！かわいい！よっ！！！天才！

沖田：・・・そうですよね、そうですよね！？やっぱりお二人はさすが！神の中の神！！！

ゼウス：いやいやいや！何を言っておりますか先生！先生のセンス！あってこそですわい！

オーディン：そのとおりである！！！

沖田：・・・えへへ。そうですよね、えへへへへへ。

ブリ：いや、かわいくは無いですわよ。

沖田：やっぱもうむりやめるクリニックやめる。

オーディン：ブリュンヒルデ！！！！！！！！！！

ゼウス：いいかんじじゃったのに！！！！！！！！

ブリ：そこは甘やかしたらだめなんですのよ！！！

ブリ：そもそも可愛さを求めるシリーズじゃないんですのよ？これは！

ゼウス：そう！かも！しれんけども！おきたん、かわいそうじゃろが！！

沖田：えーん・・・ぜうちゅん・・・ブリさんがいじわるなんだ・・・。

ゼウス：おー、よちよち、かわいそうにの。わしがあとでケラウノスしてやるからのう。

ゼウス：ラブリーおきたんじゃよ。

ブリ：おええええええええええ。

オーディン：ラグナロクよりひどいのである。

沖田：・・・ところで、ブリさん。

ブリ：なんですか？沖田せんせ。

沖田：ひとつ、ずっと悩んでたことがあるんだけど・・・。

ブリ：はい？

沖田：・・・即死級アーティファクト。

ブリ：・・・え、ええ。

沖田：・・・ヨルムンガルドの腹の中。

ブリ：・・・ええ。

沖田：なんで、僕死なないの？

ゼウス：それわしも思ってた。

オーディン：同感である。

ブリ：わたくしも気になってて、口に出さなかったのですけれど・・・。

沖田：・・・普通死んでるよね？

ブリ：沖田せんせ。

沖田：・・・はい。

ブリ：・・・あなたもしかして・・・。

沖田：・・・まってやめて言わないで怖い、ちょっとまって怖い怖い怖い。

ゼウス：次回、沖田先生の真実に迫るのじゃ！！！

オーディン：同感である！！！！！！！

沖田：あ、あれ・・・携帯が鳴ってる・・・。

沖田：も、もしもし・・・え・・・ヘラさん・・・？

沖田：呪いは解けたのかって？溶けましたよ！！！

沖田：もう！とんだとばっちりだったんですから！！！！

沖田：え？なに？診察の依頼・・・？

沖田：い、今それどころじゃないんですけどね・・・。

沖田：え？僕にも？関係がある？

沖田：ちょ、ちょっとヘラさん？ヘラさんどういう意味ですか！？

沖田：ね、ねえ！ヘラさん！？あ、切れちゃった・・・。

沖田：・・・み、皆さん。いらっしゃったのですね。

沖田：ははは・・・ちょっとお見苦しいところをお見せしてしまいました。

沖田：・・・僕は、いったい・・・。

沖田：・・・ここは沖田メンタルクリニック、２４時間神様ですら

沖田：いつでも受け付ける・・・。

沖田：・・・僕はなんなんだ・・・？