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「その探偵、規格外につき。」(1:1:0)


妃山 虎太郎:探偵助手 必ず女性配役

小石川 藤十郎:凄腕の探偵 男性配役

 : 

 : (作中の(M)は独白部分となります。)

 : (ボイコネ式になっている「エール」などの単語は言い換えてOKです。)

 : 

 : 「その探偵、規格外につき。」

 : 

 : 

0:旅館「真実(しんじつ)」玄関口、女将の死体が野ざらしになっている。

妃山 虎太郎:硫黄のにおいがすごいですね、先生。

小石川 藤十郎:この辺りは温泉街だからな、この卵の発酵したようななんとも言えない香りを

小石川 藤十郎:人は「地獄の香水」と称したそうだ。

妃山 虎太郎:そ、そんな逸話が・・・。

小石川 藤十郎:嘘だよ。嘘。そんな事言われてるわけないだろう。

妃山 虎太郎:はぁ・・・先生のそういうところ、本当嫌いです。

小石川 藤十郎:しかしあながち間違いでもなかろう?

小石川 藤十郎:こうしてまた、この温泉街で一人の命が失われたわけだ。

小石川 藤十郎:ここを「地獄」と称さず、なんと例えればいい?

妃山 虎太郎:・・・これで101個目の事件ですね、先生。

妃山 虎太郎:この鹿骨町(ししぼねちょう)は、事件が多すぎますよ。

小石川 藤十郎:それには同感せざるを得ないな。

妃山 虎太郎:被害者は、遠野藤 真美子(とおのふじ まみこ)。見てのとおりこの旅館の女将だった女です、先生。

妃山 虎太郎:凶器はおそらく鈍器のようなもの。

妃山 虎太郎:後頭部を殴られているようです、ほとんど即死ですね。

小石川 藤十郎:即死、か。痛みを長く感じたわけではない分、よかったと思わざるを得ないか。

妃山 虎太郎:ええ、ですが、先生。

妃山 虎太郎:殺人を正当化・・・

小石川 藤十郎:(割り込むように)殺人を正当化することはできない。いかなる理由、いかなる状況であったとしても。

妃山 虎太郎:・・・はい。先生の言葉です。

妃山 虎太郎:今のところ、容疑者は2名。

妃山 虎太郎:警察の調査では、同じ旅館の従業員1名。

妃山 虎太郎:「立瓦 夜鷹(たちがわら よだか)」

妃山 虎太郎:納品業者の一人であった、

妃山 虎太郎:「松野上 愛之助(まつのうえ あいのすけ)」

妃山 虎太郎:この両2名が、現在の容疑者としてあがっていますが・・・

小石川 藤十郎:(あがっていますが、のとこから割り込むように)

小石川 藤十郎:あがっているが、この両2名共にアリバイがあり

小石川 藤十郎:逮捕にまで至ることができない。

小石川 藤十郎:そして更に言えば、動機も見えてこない。

小石川 藤十郎:・・・といった具合かな?

妃山 虎太郎:・・・ええ、その通りです、さすがですね、先生。

小石川 藤十郎:しかし、絶対に解決のできない事件などない。

小石川 藤十郎:なぜなら、人が作りしものには必ず「意図」があり

小石川 藤十郎:その「意図」には「ほころび」が必ずあるからだ。

小石川 藤十郎:まったくの謎など存在しない。

小石川 藤十郎:そこには必ず「答え」がある。

小石川 藤十郎:解けない謎など「絶対に」「ない」。

妃山 虎太郎:流石です、先生。

小石川 藤十郎:さあ!では妃山くん、私の推理をいつもの通り聞いていただこうか!

妃山 虎太郎:いやです。

小石川 藤十郎:そう、これは今回密室での殺人ではないにも関わらず・・・って

小石川 藤十郎:え?今なんていった?コタローくん。

妃山 虎太郎:いやです。

小石川 藤十郎:え?なんで?

妃山 虎太郎:つまんないんですもん。

小石川 藤十郎:つまんないってなに?え?推理よ?

妃山 虎太郎:いや、つまんないんです。

小石川 藤十郎:つまるとか、つまらないとかじゃなくない?

妃山 虎太郎:いや、つまんないんです。

小石川 藤十郎:仕事だから!!ね!!コタローくん!!聞いて!?

妃山 虎太郎:いやだから!いつもいつも同じ!つまんないんですよ。

妃山 虎太郎:どうせあれでしょう?今から被害者の傷口とかを確認して

妃山 虎太郎:まず凶器を探す。その凶器から、当日なにがあったのか?

妃山 虎太郎:それを考察して、容疑者の動機を想像、そして

妃山 虎太郎:いろんな面から聞き込みを行い、予想外の犯人を探し当てて

妃山 虎太郎:崖までいって、なんでそんなことしたんだ!って説得するんですよね。

小石川 藤十郎:そ、そーだけどさ。

妃山 虎太郎:ああ、もう、ワンパターン。ワンパターンなんですよ。

小石川 藤十郎:わ、ワンパターン。

妃山 虎太郎:よくそのやり方で100個も事件が解決ができましたよ。

妃山 虎太郎:だってテンプレートにあわせただけですよ。

妃山 虎太郎:●田一少年でも名探偵●ナンでももう少し犯人もトリックを考えますし

妃山 虎太郎:なにより探偵や警察の攻め方も多方面から攻めてますよ。

小石川 藤十郎:な、なに。君僕の助手だよね?嫌い?ぼくの事嫌い?

妃山 虎太郎:嫌いとかじゃないんですよ。愛してますよ。

小石川 藤十郎:いやそれはそれで怖いけれどもね!?

妃山 虎太郎:僕は心配なんですよ、先生。

小石川 藤十郎:し、心配ってなにが?

妃山 虎太郎:先生の今後がですよ。

小石川 藤十郎:こ、今後・・・。

妃山 虎太郎:今はまだ警察から事件の調査の要請だけで済んでいます。

小石川 藤十郎:あ、ああ。そうだな。

妃山 虎太郎:一年前まで売れない探偵事務所で、机にこぼれた七味唐辛子の数を数えてるような

妃山 虎太郎:そんな生活をしてた人ですよ?

小石川 藤十郎:やめて、その悲しい記憶呼び寄せるのやめて。

妃山 虎太郎:それがたまたま、警視庁のお偉いさんの奥さんの浮気調査中に

妃山 虎太郎:運よくいろんな大事件をまとめて勲章を4個も貰って、お偉いさんにも気に入って貰えて

小石川 藤十郎:う、うう・・・。

妃山 虎太郎:で、そこから能力を発揮。あらゆる事件を「テンプレ通り」にビシバシと解決に導く

妃山 虎太郎:令和の名探偵、小石川 藤十郎が誕生した。

妃山 虎太郎:でもですよ、そんなんでもし今後、怪人25面相とか

妃山 虎太郎:怪盗ルパパパーンみたいな、とんでもない奴らに目をつけられて

妃山 虎太郎:テンプレ通りにいかない推理を求められたりしたらどうするんですか。

小石川 藤十郎:そ、そこは培った推理力と判断力で。なんとか。

妃山 虎太郎:できます??その場の判断力で??

小石川 藤十郎:で、できるよ。

妃山 虎太郎:はい、今あなたはカレーを作っています。

小石川 藤十郎:は、はい。作ってます。

妃山 虎太郎:まず何をしますか?

小石川 藤十郎:じゃ、じゃあ、にんじんの皮をむきます。

妃山 虎太郎:はい、そのにんじんは皮をむくと爆発する仕掛けが施されてました、どうしますか?

小石川 藤十郎:え、ええ!?そんな状況なくない!!??

妃山 虎太郎:「ありえないなんてことはありえない」そう思ってないと、何か起きたときに

妃山 虎太郎:対処できませんよね???

小石川 藤十郎:だ、だからってにんじんが爆発するなんてことはないでしょう!?

妃山 虎太郎:その固定概念が先生の命を奪うときがくるかもしれないんですよ。

小石川 藤十郎:絶対ないよ!!!コタロー君!!

妃山 虎太郎:とにかく、これからはいつもと少し違った角度から攻めないとだめなんですよ。

小石川 藤十郎:ぐ、ぐぬう・・・そうかなあ。

妃山 虎太郎:そうです。そのために色々な推理方法を試さないといけないです。

小石川 藤十郎:そういうもんかなあ・・・。

妃山 虎太郎:そうです。なので、今回はその「テンプレ推理」は封印してください。

小石川 藤十郎:ん・・・ごほん、わかったよ、妃山くん。さて、それではどうしたらよいかね?

妃山 虎太郎:そうですね、まずは「もし先生が女子高生探偵だったら」という「てい」で推理をしてください。

小石川 藤十郎:じょ、女子高生!?

妃山 虎太郎:そうです、女子高生です。

小石川 藤十郎:それは何か意味があるのかね!?多方面での推理ってそういうこと?科学的に、とかメソッド的に、とかそういうことじゃなくて?

妃山 虎太郎:あくまで先生の中の推理力、そして探偵としてのセンスが問われるんですよ?

妃山 虎太郎:先生の能力以外が働く部分で話を進めてなんになるんですか。それならそもそも警察で十分なんですよ。

小石川 藤十郎:なんか今日圧がすごいやん・・・。

妃山 虎太郎:さ、いいから初めてください。女子高生探偵、小石川 藤十郎ちゃん。

0:「女子高生探偵、小石川 藤十郎の場合」

小石川 藤十郎:まじほんとチョベリバっていうかー。

妃山 虎太郎:はい、やりなおし。

小石川 藤十郎:ちょーーーーっとまってよ!!なんで!!

妃山 虎太郎:きょうびの女子高生はチョベリバとか言わないんですよ。

妃山 虎太郎:いまチョベリバが通じるのは、もう女子高生の人たちじゃないんですよ。

小石川 藤十郎:わかんないよ!!!!

0:「女子高生探偵、小石川 藤十郎の場合」

小石川 藤十郎:まじテンサゲなこの事件、うちらが解決してやっし。

妃山 虎太郎:なんかちょっと違う気もしますが、まあ、いいでしょう。

小石川 藤十郎:まじコタちゃんやさじゃん。うれしみざむらい武家諸法度。

妃山 虎太郎:先生の中の今どきの女子高生ってそんなです?

小石川 藤十郎:ずばりあれっしょ?犯人容疑者のなかにはさらさら居ない銀のさら、すしざんまいわっしょいっしょ?

妃山 虎太郎:これ女子高生ですか?

小石川 藤十郎:犯人はぁ、たぶん。ナイトプール絶対すき。つーかうちも好き。え、やば、いきたくね?

妃山 虎太郎:ごめんなさい、先生。やめましょうこのシチュエーション。

小石川 藤十郎:なんで?ちょっと乗ってきたくさくない?

妃山 虎太郎:くさくない?ってなんですか。おじさんが無理してるような感じにしか聞こえません。

小石川 藤十郎:そんなことなくね?なくなくね?まじうちら最強。

妃山 虎太郎:あ、わかった。これ女子高生じゃないです。パリピですね。どっちかというと。

0:通常

小石川 藤十郎:いやなんか難しいよ、妃山くん。これ意味あるのかな。

妃山 虎太郎:無くはないです。多分。

小石川 藤十郎:もう普通に推理したほうが早くない?

妃山 虎太郎:だめです。次はアニマルテイストでいきましょう。流行ってるんで。

小石川 藤十郎:・・・アニマルテイスト?

妃山 虎太郎:アニマルテイスト。

0:「猫耳探偵、小石川 藤十郎の場合」

小石川 藤十郎:犯人の凶器は鈍器だにゃ!!

妃山 虎太郎:ええ、それはわかっています。

小石川 藤十郎:だけどにゃ、鈍器で即死級となると相当な力で振り下ろすか、相当大きいものを当てたりしないとならんにゃ。

妃山 虎太郎:ええ、たしかに。鈍器の予測はつきますか?猫先生。

小石川 藤十郎:おそらくまぐろだにゃ!

妃山 虎太郎:まぐろ。

小石川 藤十郎:そうだにゃ!!80キロクラスのマグロでうしろから殴ったにゃ!!

妃山 虎太郎:その80キロクラスのマグロをどう持ち上げて振り下ろすのでしょう。

小石川 藤十郎:・・・。

妃山 虎太郎:どう振り下ろすのでしょう。

小石川 藤十郎:マグロが突っ込んできたのにゃ!!!海から!!!

妃山 虎太郎:チェンジで。

0:通常

小石川 藤十郎:猫耳だからって語尾ににゃーとかつける?そういうもの?

妃山 虎太郎:そういうものです。

小石川 藤十郎:なんかマグロとか言っちゃったんだけど。

妃山 虎太郎:かわいかったですよ、先生。

小石川 藤十郎:こんなおじさん捕まえてかわいいってなに。

妃山 虎太郎:たぶん、リスナーさんたちもかわいいって言ってたと思います。

小石川 藤十郎:まってリスナーってなに。

妃山 虎太郎:需要ありよりのありですね。

小石川 藤十郎:ねえ、リスナーってなに。ねえ、妃山くん。

妃山 虎太郎:ほら、たぶんこのタイミングでエールが届きますよ、ほらきた。

小石川 藤十郎:ねえ、まって、リスナーってなんなの。

妃山 虎太郎:ちょっとのってきましたね。次いきましょうか。

小石川 藤十郎:どうしよう、助手が話聞いてくれない。

0:「中二病探偵、小石川 藤十郎の場合」

小石川 藤十郎:我がアカシックレコードの探査によると、凶器は鈍器であることが啓示された。漆黒の翼。

妃山 虎太郎:凶器は鈍器ってのははじめからわかってるんですよ。

小石川 藤十郎:そしてこの生贄となった乙女の頭蓋に刻印されしあまたのスカーレット・フリル・セレナーデ。

妃山 虎太郎:この被害者の頭に残された血痕の数々、であってます?

小石川 藤十郎:俺のハートが疼くのは何故?

小石川 藤十郎:闇が世界を覆うだろう

小石川 藤十郎:救世主は何処へ

小石川 藤十郎:幾度となく積み重なる罪悪

妃山 虎太郎:急にポエム入るじゃないですか。

小石川 藤十郎:獄炎暗黒竜超絶対零度のコキュートス・スレイブ達が俺にささやく。

小石川 藤十郎:この右手の封印がとかれし時、制定された聖十字南十字星流星天馬現象が我々を包んだ。

妃山 虎太郎:獄炎なのか絶対零度なのかどっちかにしてください。

小石川 藤十郎:ル・アルファス・ビン・ヴァリアベット!!!

妃山 虎太郎:ちょっとタイム。

0:通常

小石川 藤十郎:なんでとめたの?

妃山 虎太郎:ちょっと聞いててつらくなりました。

小石川 藤十郎:やらせといてそれは酷くない!?

妃山 虎太郎:いや、なんか先生の黒歴史を作ってしまってる気がして。

小石川 藤十郎:これ全部がそうだよ?

妃山 虎太郎:さあ、次ですよ、先生。

0:「社畜探偵、小石川 藤十郎の場合」

小石川 藤十郎:いつも大変お世話になっております、わたくし小石川探偵事務所の小石川と申します。

妃山 虎太郎:これはこれはご丁寧に。

小石川 藤十郎:早速ではございますが、当社の見解を発表させていただいてもよろしいでしょうか?

妃山 虎太郎:はい、よろしくお願いします。

小石川 藤十郎:それではお手元の資料をご覧ください。

妃山 虎太郎:ふむふむ。

小石川 藤十郎:現在の容疑者である男性2名はどちらも右利きというデータが当社の調べにより出ています。

妃山 虎太郎:なるほど。

小石川 藤十郎:ですがもし製造過程の中で、右利きの需要がないと判断するのであればすべてを左利きにさせていただきます。

妃山 虎太郎:ん?

小石川 藤十郎:更には、当社の受注料金は他競合会社の半分の金額で問題ございません。

妃山 虎太郎:そんなので経営成り立つんですか?

小石川 藤十郎:大丈夫です、会社のためなら命など惜しくありません。

妃山 虎太郎:うっわー、社員のかがみ。

小石川 藤十郎:さて、その後のマーケティングをアサインしたビジットの結果犯人は「神父」という名前で。

妃山 虎太郎:おっとそれ以上はだめだ。

0:通常

小石川 藤十郎:だめ?

妃山 虎太郎:だめです。

小石川 藤十郎:いやなんかもうあのお方犯人にしたほうが早いかなって。

妃山 虎太郎:被害者数勝手に増やさないでください。38名って決まってますから。

小石川 藤十郎:絶対だめ?

妃山 虎太郎:絶対だめ。

小石川 藤十郎:どうして。

妃山 虎太郎:話が進まないからですよ!

0:「社畜探偵、小石川 藤十郎の場合。仕切り直し。」

小石川 藤十郎:マーケティングの結果、真犯人の凶器はバールのようなものであるということが判明しています。

妃山 虎太郎:なるほど、バールのようなもの。

小石川 藤十郎:ええ。

妃山 虎太郎:バールではないんですか?

小石川 藤十郎:いえ、バールのようなものです。

妃山 虎太郎:バールとは違うんですか?

小石川 藤十郎:バールとは違います。

妃山 虎太郎:じゃあ、なんなんですか?

小石川 藤十郎:バールのようなものです。

妃山 虎太郎:何に使うものなんですか?

小石川 藤十郎:釘を引き抜いたり、木をはがしたりするときに使いますね。

妃山 虎太郎:バールじゃないですか。

小石川 藤十郎:このバールのようなものを使い、頭蓋骨を破壊しています。

妃山 虎太郎:つまり犯人は超力もちであると?

小石川 藤十郎:いえ、続いてこちらのパワーポイントをご覧ください。

妃山 虎太郎:ふむふむ。

小石川 藤十郎:このグラフで見る限りバールのようなもので殴られた場合80%の割合で即死となっております。

妃山 虎太郎:残りの20%は?

小石川 藤十郎:「痛い」と思っていますね。

妃山 虎太郎:これ誰からとったアンケートですか?

0:通常

小石川 藤十郎:なんかちょっと進んだような気がするよ?妃山くん。

妃山 虎太郎:進みましたね?

小石川 藤十郎:さあ、次はどうするんだい、妃山くん。

妃山 虎太郎:ちょっと乗ってきましたね。

0:「ラップ探偵、小石川 藤十郎の場合」

小石川 藤十郎:ここで登場 俺は藤十郎 凄腕探偵 鉄腕だぜ 見てろよ犯人 捕まえるぜはっきり

妃山 虎太郎:YOYO、チェケラ

小石川 藤十郎:後頭部から思い切りバックり 頭頂部まで昇ったぜ魂 営業部は忙しいからがっかり

妃山 虎太郎:ちぇけちぇけどうぅーん

小石川 藤十郎:誰もいないぜ密室 どこにあるのかミッシング 犯人はだれがナッシング 誰にもわからぬアイシンク

妃山 虎太郎:YOYO!

小石川 藤十郎:しかし残るぜ痕跡 女将以外の痕跡 ここに残るは筆跡 玄関口にあるメモの筆跡

妃山 虎太郎:お?

小石川 藤十郎:書いてある文字「A」「K」「A」そうa.k.a小石川ヒューチャリング藤十郎ウィズ妃山ウィズコタロー

妃山 虎太郎:ああ、なるほど

小石川 藤十郎:SAY!HO!

妃山 虎太郎:SAY!HO!

小石川 藤十郎:SAY!HOHOHO!

妃山 虎太郎:HO!HO!HO!

0:通常

小石川 藤十郎:SAY!HO!YO!YO!

妃山 虎太郎:もう終わってます、先生。

小石川 藤十郎:あれ!?

妃山 虎太郎:わりとこういうの好きなんですね。

小石川 藤十郎:ラップは日本の魂だよ、妃山くん。

妃山 虎太郎:あなたの新たな面を見る事ができて僕はうれしいです。

小石川 藤十郎:お、おう。

妃山 虎太郎:反応に困らないでください。

0:「頭脳は子供からだは大人探偵、小石川 藤十郎の場合」

小石川 藤十郎:あのねー、ぼくねー

妃山 虎太郎:うん、どうしたのかな。

小石川 藤十郎:はんにんはねー、おんなのひとだとおもうのー

妃山 虎太郎:そうなの?どうしてそうおもうの?

小石川 藤十郎:ばーるのようなものでなぐるときねー、ちからまかせにじゃなくてねー

妃山 虎太郎:うんうん

小石川 藤十郎:よわいところをねらってねー

妃山 虎太郎:うんうん

小石川 藤十郎:ばちーんってしてるの!

妃山 虎太郎:ばちーんかー!

小石川 藤十郎:そうなのー!だからねー、きっとはんにんはねー

妃山 虎太郎:うんうん

小石川 藤十郎:ちからにねー、じしんがないけどねー

妃山 虎太郎:うんうん

小石川 藤十郎:どこをねー、やればねー、ころせるかわかってるおんなのひとだとおもうー!

妃山 虎太郎:すごーい!とうじゅうろうくんすごいね!

小石川 藤十郎:ほんとー!?ぼくすごいー!?

妃山 虎太郎:すごいよー!!

小石川 藤十郎:しんじつはねー、いつもひと(ぴー)

妃山 虎太郎:ちょ、馬鹿、やめて。

0:通常

妃山 虎太郎:ダメですよ!!!!著作権的に!!!まずいですって!!!

小石川 藤十郎:ごめんなんかちょっとやりたくなっちゃって。

妃山 虎太郎:気を付けてくださいよ、結構ナイーブなんですから、そういうところ。

小石川 藤十郎:すいませんでした。

妃山 虎太郎:本当にだめですからね。

0:「ハードボイルド探偵、小石川 藤十郎の場合」

小石川 藤十郎:探偵の朝は早い。

妃山 虎太郎:もう昼ですけどね。

小石川 藤十郎:漆黒に流れる珈琲を飲み干すと、冴えた頭で私はこう答える。

妃山 虎太郎:ブラック飲めないじゃないですか、先生。

小石川 藤十郎:この事務所にさし込む光が、私の確固たる推理力を高めるのだと。

妃山 虎太郎:ここ事務所じゃなくて旅館なんですけどね。

小石川 藤十郎:部屋は埃を感じるほどに、書物で溢れ、私の知識の豊富さをまさに依頼人にさししめしているようだった。

妃山 虎太郎:鼻炎持ちなんで毎日掃除してるじゃないですか。

小石川 藤十郎:夕焼けを背に、私は笑う。

妃山 虎太郎:だから昼ですって。

小石川 藤十郎:今日も、一仕事終えた。くゆらせた煙草が目に眩しいのは、依頼人との恋が終わった事を告げているかもしれない。

妃山 虎太郎:今回の依頼人、警察なんですってば。

小石川 藤十郎:口に含んだバーボンが、口中に広がる傷を癒し、血の味をなだめるのだ。

妃山 虎太郎:いつ殴り合いしました?

小石川 藤十郎:探偵の夜は早い。

妃山 虎太郎:夜は早い、はおじいちゃんなんですよ。

0:通常

小石川 藤十郎:ちょっと!!邪魔しないでよ!!

妃山 虎太郎:邪魔とかじゃないんですよ!違いすぎるじゃないですか!

小石川 藤十郎:ハードボイルドだもの!こういう感じでしょ!

妃山 虎太郎:一切推理してないことに気づいてください先生!

小石川 藤十郎:はっ!

妃山 虎太郎:全然ダメじゃないですか!もう!

小石川 藤十郎:そもそもこんな方法をとるから、脳みその中身いつもの倍働かせてて意味わからないんだよ!

妃山 虎太郎:でもだいぶ柔軟になったんじゃないですか?

小石川 藤十郎:んー、そうかな。

妃山 虎太郎:そうですよ。ちょっと推理してみてくださいよ、先生。

0:「探偵、小石川 藤十郎の場合」

小石川 藤十郎:被害者は旅館の女将、遠野藤 真美子(とおのふじ まみこ)。

小石川 藤十郎:外傷は後頭部への一撃、玄関口での犯行のようで移動の跡などもひとつもなかった。

妃山 虎太郎:はい、その通りです。

小石川 藤十郎:つまり、動機はどうあれ、犯人は「急いで、その女将を殺さなければならなかった」と推測する。

妃山 虎太郎:それは、なぜですか?

小石川 藤十郎:通常であれば、動機や容疑者の話を聞いてから調査をはじめるが、よく見てほしい。

妃山 虎太郎:はい。

小石川 藤十郎:この事件はあまりにも不自然すぎる。

妃山 虎太郎:と、いいますと?

小石川 藤十郎:「なぜ、死体を隠さなかった?」

妃山 虎太郎:先生・・・。

小石川 藤十郎:恨みがあるにしろ、事故であったとしても通常であるなら少しでも発見を遅れさせてその間に証拠を隠すなり逃げるなり

小石川 藤十郎:そういった時間が欲しいはずだ。

妃山 虎太郎:はい。

小石川 藤十郎:しかし、この死体、いや、遺体は隠されもしなかった。

小石川 藤十郎:・・・まるで「見つけてほしい」とでも言っているかのように。

小石川 藤十郎:その点だけでも、この遺体の状態はおかしい。

小石川 藤十郎:この傷のつき方から、力のある男性の犯行ではないことがわかる。

小石川 藤十郎:つまり、容疑者としてあがっている2名はこの時点で除外される。

小石川 藤十郎:だが見えないのは動機だ。この女将に恨みのあった女性。

小石川 藤十郎:・・・いや、まて。

妃山 虎太郎:なにかわかりましたか?

小石川 藤十郎:・・・まて、妃山くん。

妃山 虎太郎:はい、なんですか?先生。

小石川 藤十郎:「なぜ」「そもそも」「遺体が」「そのまま」「ここにある?」

妃山 虎太郎:・・・。

小石川 藤十郎:警察からの依頼でここにきたんだよな?妃山くん。

妃山 虎太郎:ええ、そうですよ。

小石川 藤十郎:そんなはずはない。ならば鑑識はどうした?通常同行するであろう警察はどうした?

小石川 藤十郎:我々と遺体しかここにない。そんなことあるはずがない。

小石川 藤十郎:テンプレ通りの推理をしてきた私だ。それを間違うはずがない。

小石川 藤十郎:テンプレ通りに事が運ぶのであれば、通常、警察は鑑識を通してまずは被害者の回収保護を行うはずだ。

妃山 虎太郎:・・・。

小石川 藤十郎:ではなぜ、ここに遺体が置き去りになっているのか?それは、この事件は「警察」もまだ知らない、

小石川 藤十郎:「さきほど」「起きたばかりの」「事件だからではないか?」妃山くん。

妃山 虎太郎:ええ、おっしゃる通りです。先生。

小石川 藤十郎:そして、すまない。妃山くん・・・いや、コタローくん。

妃山 虎太郎:はい。

小石川 藤十郎:君は、まさか、「女」・・・か?

妃山 虎太郎:気づくのが遅すぎますね?先生。

小石川 藤十郎:・・・っ!

妃山 虎太郎:いつもの「テンプレ推理」ではおそらくそこの差に気づく事はできませんでしたね、先生。

小石川 藤十郎:君が・・・やったのか・・・!コタローくん!!!!

妃山 虎太郎:コタローじゃないんです。私。コトリって言うんです。

小石川 藤十郎:・・・っ!なぜ、こんなことをしたんだ。妃山コトリくん。

妃山 虎太郎:説明したじゃないですか。

小石川 藤十郎:え・・・?

妃山 虎太郎:今のあなたでは、今後襲い来るかもしれない、さらに重い事件に対抗することができない。

小石川 藤十郎:そ、それは・・・。

妃山 虎太郎:だから、あなたはステップアップをしなければならなかった。早急に。

妃山 虎太郎:言ったでしょ?先生、わたし、貴方を愛しているんです。

小石川 藤十郎:私のためにしたとでもいうのか・・・?

小石川 藤十郎:殺人を正当化することはできない。いかなる理由・・・

妃山 虎太郎:(いかなる、のあたりから割り込むように)殺人を正当化することはできない。いかなる理由、いかなる状況であったとしても。

小石川 藤十郎:そ、そうだ!それは常日頃君に言っていたじゃないか!!!

妃山 虎太郎:「でも、ヒトの起こすこと、意図には、ほころびがある。」

妃山 虎太郎:「それはまさに、糸の端の、こじれた部分みたいに。」

妃山 虎太郎:理由や動機など、いいんですよ、先生。理解されなくてもいい。

妃山 虎太郎:私は、あなたが本当に「史上最高の探偵」になれるなら

妃山 虎太郎:「いかなる理由も、いかなる状況も」利用したい。そう思ってただけなんです。

小石川 藤十郎:妃山・・・!

妃山 虎太郎:愛してますよ、先生。「新しい推理力、おめでとうございます。」

小石川 藤十郎:まて・・・!どこにいく!!!

妃山 虎太郎:どうすると思いますか?推理してみてください。「先生」。

0:「その探偵、規格外につき。小石川 藤十郎の場合」

小石川 藤十郎:(M)それから妃山は消息を絶った。

小石川 藤十郎:(M)しかし、彼、いや、彼女がいなくなってから

小石川 藤十郎:(M)一度だけ、事務所のポストに「にんじん」が投函されていた。

小石川 藤十郎:(M)このにんじんの、皮をむくこともできぬまま。

小石川 藤十郎:(M)私は、今日も事件を解決していく。

妃山 虎太郎:(回想)この鹿骨町(ししぼねちょう)は、事件が多すぎますよ。

小石川 藤十郎:(回想)それには同感せざるを得ないな。

 : 

小石川 藤十郎:(M)私は、今日も事件を解決していく。

小石川 藤十郎:(M)この探偵、規格外につき。

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