2024.06.27 11:34朗読詩「どうせ塞がる傷ならば」どうせ塞がる傷ならば、この庭に大きな柿の木でも植えてみれば良かった。ディナーには野うさぎを出してキッチンの小窓から見える夕陽をまるで絵画みたいだなんて話してみたりして昨晩の愚痴を肴にしたりたまには街に降りて花を買ってみたりしてもいいと思ってもよかった。どうせ塞がる傷ならば、開いた...