声劇初心者の方へ
当シナリオサイト「臍帯とカフェイン」にお越しいただき、ありがとうございます。
声劇シナリオライター兼サイト管理者の「にょすけ」です。
声劇に初めて触れる方へ、ひとつだけお願いしたいことがあり、この文章を書いています。
これから声劇を楽しもうとしているところ恐縮ですが、ほんの少しだけ、お時間をいただけると幸いです。
なお、この文章は当サイトの利用規約を既にお読みいただいていることを前提にお話しさせていただきます。
当サイトは、「声劇というコンテンツの玄関マットになりたい」という思いで運営しています。
そのため、「アドリブ」「性別変更」「人数変更」については、基本的に規制を設けておりません。
どなたでも気軽に声劇へ触れ、自分なりの配役で楽しんでいただきたい。そんな思いでシナリオを公開しています。
ですが、その自由には、ひとつだけ忘れてほしくないことがあります。
声劇シナリオは、多くの場合、ライターが無償で公開している創作作品です。
一つひとつの作品には、作者が時間をかけ、悩み、楽しみながら積み重ねた想いや努力が込められています。
当サイトでは、より多くの方に声劇を楽しんでいただけるよう、ルールを緩和しています。
だからこそ、これから声劇に触れる皆様には、作品と作者への敬意だけは、どうか忘れずにいていただけると嬉しいです。
その上で、以下の内容をご覧いただければ幸いです。
① アドリブに関して
声劇シナリオは、多くのライターが時間をかけ、試行錯誤を重ねながら作り上げた作品です。
一つひとつの台詞には、意味や想い、そして作者なりの意図が込められています。
その台詞を変更するということは、作者が伝えたかった内容や表現を変えることにも繋がります。
もちろん、アドリブに対する考え方はライターによって様々です。
「軽微なアドリブであれば問題ない」と考える方もいれば、「アドリブそのものを控えてほしい」と考える方もいます。
また、ライターだけでなく、一緒に声劇をする方の中にも、アドリブが苦手だったり、事前に相談してほしいと考えている方がいるかもしれません。
そのため、アドリブを行う前には、次の二つを確認することをおすすめします。
・そのシナリオは、アドリブが認められている作品か。
・一緒に演じる方は、アドリブに抵抗がないか。
この二つを事前に確認するだけで、お互いに気持ちよく声劇を楽しむことができます。
※ とはいえ、すべてのアドリブが好ましくないという訳ではありません。
例えば、配信中に急なトラブルが起きて誰かが席を外さなければならなくなった時や、進行が止まってしまった時など、その場を繋いだり、誰かをフォローするためのアドリブが必要になる場面もあります。
こうした「作品や相手を助けるため」のアドリブは、状況によって歓迎されることもあります。大切なのは、「自分がやりたいから」ではなく、「作品や一緒に演じる相手を尊重した上で行うかどうか」を意識することです。
② 性別変更に関して
声劇シナリオの多くには、それぞれのキャラクターに「性別」が設定されています。
男性、女性、そして作品によっては「性別不問」とされているキャラクターも存在します。
物語の中で、そのキャラクターが「男性」であること、「女性」であることには、多くの場合、何らかの意味があります。
例えば恋愛をテーマにしたシナリオで、男女の登場人物を前提として描かれている作品の場合、一方の性別を変更すると、作者が意図した関係性や物語の印象が変わってしまうことがあります。
当サイトでは、各シナリオの配役表に「男性」「女性」「性別不問」を記載した上で、利用規約では性別変更を可能としています。
ですが、性別変更に対する考え方は、シナリオライターによって様々です。
例えば、
・女性が少年役を演じることは問題ないと考える方
・演技によって違和感なく表現できるのであれば認める方
・物語への影響が少ない作品であれば認める方
・性別変更自体を望まない方
など、本当に様々な考え方があります。
そのため、シナリオをお借りする前には、その作品で性別変更が認められているかどうかを、必ず確認するようにしましょう。
→演者の性自認について
この話題になると、「演者本人の性自認はどのように考えればよいのか」という疑問が挙がることがあります。
この問題には様々な考え方があり、ここで一つの答えを示すことは難しいと思っています。
ですが、一人の声劇ライターとしてお伝えしたいのは、ライター・演者・参加者のいずれかが納得できないまま劇を進めるべきではない、ということです。
作品の配役について相談することと、その人自身(性自認)を否定することは、本来別の問題です。
演者本人の性自認と、作品におけるキャラクターの性別設定は、それぞれ尊重されるべき大切なものだからです。
だからこそ、お互いの考えを事前に共有し、無理のない形で配役を決めることが大切だと考えています。
もし全員が納得できる形を見つけることが難しい場合は、性別設定に縛られない作品や、「性別不問」のシナリオを選ぶことも、一つの選択肢です。
ライターもキャストも、お互いを尊重し、安心して声劇を楽しめる場を作るために、ぜひ事前の相談を心掛けてみてください。
③ 人数変更に関して
声劇シナリオには、それぞれ登場人物(キャラクター)が設定されています。
基本的には、一人の演者が一人のキャラクターを担当する「一人一役」を前提として書かれています。
※ 作品によっては、「兼ね役」といって、モブキャラクターや語り部など、一人の演者が複数の役を担当することを前提としているシナリオもあります。
一方で、一人が複数のキャラクターを演じる「人数変更」を想定していない作品や、認めていないライターもいます。
その理由も様々です。
・一つの役に集中して演じてほしいと考えているため
・兼ね役によって、本来想定していた配役やキャラクターの印象が変わってしまうため
・物語全体のバランスを大切にしているため
など、それぞれの作品ごとに考え方があります。
配信アプリなどでキャストを募集したものの、予定していた人数が集まらないこともあると思います。
ですが、そのような場合でも、安易に人数変更を行うのではなく、そのシナリオで人数変更が認められているかどうかを、必ず確認するようにしましょう。
事前に確認をすることで、ライターへの敬意にも繋がり、一緒に演じる皆さんも安心して声劇を楽しむことができます。
④ 利用規約に書かれていないことに関して
私たちシナリオライターは、声劇を楽しんでいただく上で、「してほしいこと」や「してほしくないこと」を、それぞれ利用規約という形で公開しています。
今回お話しした
① アドリブについて
② 性別変更について
③ 人数変更について
これらは、多くのライターが利用規約に記載している内容です。
ですが、中には「あえて利用規約には書いていない」というライターもいます。
それは、「書かなくても伝わるだろう」と考えている場合もあれば、「利用者を信頼しているから」という考え方である場合もあります。
だからこそ、大切にしていただきたい考え方があります。
「利用規約に書かれていないから、やってもいい。」
ではなく、
「利用規約に書かれていないからこそ、一度確認してみよう。」
という考え方です。
声劇シナリオは、誰かが時間をかけて生み出した創作作品です。
迷うことや、利用規約だけでは判断できないことがあれば、一人で判断せず、作者へ確認をしてみてください。
もし確認が難しい場合は、利用規約が明確に記載されているシナリオを選ぶことも、一つの方法です。
ライターもキャストも、お互いを尊重しながら気持ちよく声劇を楽しめることが、何より大切だと私は考えています。
声劇には、様々な考え方や価値観があります。
だからこそ、迷った時は一人で判断せず、作者や一緒に演じる方へ確認する。
そのひと手間が、誰もが安心して声劇を楽しめる環境へ繋がると、私は信じています。
⑤ さいごに
ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。
冒頭でもお話ししましたが、当シナリオサイト「臍帯とカフェイン」は、「声劇の玄関マットになる」という目標を掲げて運営しています。
そのため、「アドリブ」「性別変更」「人数変更」については、利用規約上、制限を設けていません。
ですが、その劇を一緒に作る参加者の中には、アドリブや性別変更、人数変更に抵抗を感じる方がいるかもしれません。
だからこそ、声劇を始める前には、一緒に演じる皆さんで事前に相談をしていただければ幸いです。
私たちは敵ではなく、同じ趣味を楽しむ仲間です。
「自分だけが楽しい」声劇ではなく、「みんなが楽しい」声劇を目指していけたら、とても嬉しく思います。
声劇は、一人では作ることができません。
ライター、キャスト、そして作品を大切に思う気持ちがあってこそ、素敵な時間が生まれるのだと思います。
この文章が、皆さんにとって声劇をより楽しむための小さなきっかけになれば幸いです。
これからも、どうぞ「臍帯とカフェイン」をよろしくお願いいたします。
にょすけ
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