2023.05.29 04:54朗読詩 神様を見守る会神様を見守る会#わたしの本音ニーチェも知らないやつが、わたしの太ももを見ながら今日はどちらまで、なんて抜かすもんだからわたしはもう髪をドライヤーで乾かすのもやめたし、神様を信じることもやめた。#神様の正体じいくじいくと鳴かなくなった。渇いた私から引き剥がされるようにして、彼は鳴か...
2023.05.29 04:52朗読詩 その話なら聞いたことがあります。その話なら聞いたことがあります。#空間と海月くやゆやゆん、の天気輪に噛り付いたまま明々になってゆく。大きく口をあけた月光の巨人が、わたしの感動を食べてゆくものだから何本もの腕で、漂うことしかできない。#HOT S◉Xの場合死ぬことはなく、病にもならず年も取らずに、愛されるために...
2023.05.29 04:51朗読詩 アクアリウムラインアクアリウムライン#贅沢な骨あまりにも貴方が泣くので、貴方から零れたなみだをひとつ、用意した水槽に閉じ込めた。ゆらゆらと揺れながら貴方は、よく冷えた水槽の中を、まるでミキサーでかき混ぜたみたいに、まわりはじめて、いつの日にか、本当の魚になってしまう。#スイッチ蛍光灯の卑しい光の中...
2023.05.29 04:50朗読詩 ロードランナーは字が読めないロードランナーは字が読めない#ダフィーダックの憂鬱洗濯機を回すとあなたのにおいがしんでしまう。ごうんごうんと音を立てて昨日のあなたとの時間をころしていく。それでも私はいつもより多めに洗剤を入れてはカートゥーンよろしく部屋を泡まみれにさせてこのしを受け入れるのだから。#カートゥーン...
2023.05.29 04:45朗読詩 #ねこはきえたい【#ねこはきえたい】ねこはきえたい。リモート会議の時にわざわざビデオ通話にしたがる上司がいたりすると、ねこはきえたい。ねこはきえたい。閉店間際のスーパーで一度手に取った商品を後から半額シールを貼れと詰め寄るおばさんがいたりすると、ねこはきえたい。きえたいことがおおすぎて。でろりと...
2023.05.29 04:44朗読詩 おまえのせいだよ噛み続けた秒針からは、もうとっくの昔に呆れられ、床に散らばったイマジネーションが、私とあなたの距離を殺す。深夜の学校に忍び込んで、練り歩いては叩き割った校舎の窓をいくらかは拾い集めては、青春の真似事だ。もう何処にも逃げる人なんて居ない。ほんの数秒前まで確かに愛と読んだそれは、いつ...
2023.05.27 09:42朗読詩 グレイハウンド曇り空の下、手を差し伸べたのはいつかの吠えた野良犬で悲しそうな顔しないでよ、って言うその顔が悲しそうなのにどうしてこんなに君は優しくないんだろ。曖昧な世界。曖昧な正解。愛、マイナー、世界。暗い街の中、手を噛んだのはいつかの吠えた野良犬で悲しそうな顔してる、って言うその顔が悲しそう...
2023.05.18 13:54朗読詩 群青燻らせた煙草は、慣れない煙を吐き高架下の小煩い(こうるさい)飲兵衛横丁を通り過ぎながら、解けていく様はどうにもかくにも君の泣き顔を思い出すには十分過ぎて、痛みを覚えるこの肺はその為の罰なのだと、電車は無常にも走り抜ける。最後の夏は、花火を一度も見ることなく終わりを迎え道端の蝉の死...